矯正治療において、「痛み」は多くの方が抱える大きな不安です。当院では、お子さまから大人の方まで、できるだけ痛くない矯正治療を実現するため、様々な工夫を行っています。
矯正装置の調整では、形状はもちろん、力の強さまで細心の注意を払い、一人ひとりに最適な装置を提供しています。特にマルチブラケット装置(ワイヤー矯正)では、
このような緻密なコントロールにより、治療中の痛みを最小限に抑えることができます。
これらの特性から、「どのように治療するのか」「費用はどのくらいかかるのか」「今どの段階まで進んでいるのか」など、さまざまな不安や疑問をお持ちになるのは当然です。
当院では、患者さまとのコミュニケーションを最も大切にし、安心して治療を受けていただけるよう心がけています。
このようにていねいなコミュニケーションを重ねることで信頼関係が築かれ、不安を軽減しながら治療を進めることができます。
当院では、痛みを軽減するためにセルフライゲーションシステムを採用しています。
セルフライゲーションシステムのもう一つの大きなメリットは、歯の動きが早く、治療期間の短縮が期待できる点です。
従来の矯正では、強い力でワイヤーを引っ張って歯を動かすため、歯周組織に過度の負荷がかかり、かえって歯の移動が遅くなることがありました。一方、セルフライゲーションシステムでは
これにより、痛みを軽減しながらも効率よく治療を進めることができます。
「歯を抜かずに矯正治療はできないのでしょうか?」「なぜ歯を抜く必要があるのですか?」 こうした疑問をお持ちの方は多くいらっしゃいます。
当院では、できるだけ歯を抜かない矯正治療を目指しています。しかし、年齢が上がるにつれて抜歯が必要となるケース、あるいは、抜歯をすることでより安定するケースも少なくありません。
歯を抜く必要が生じる主な理由は、日本人の骨格的特徴にあります。日本人は歯が大きく、あごの骨が小さいタイプが多いのです。小さなあごに大きな歯が収まりきらないため、抜歯が避けられないケースもあるのが現実です。
そのため、「他院で抜歯を勧められた」「通常は抜歯が必要と言われた」という患者さまが「本当に抜くしかないのか」「できれば抜きたくない」という思いで当院を訪れることがあります。当院でも抜歯が必要と診断するケースもありますが、歯を抜かずに矯正できる可能性も多くあります。
特に中学生以下のお子さまは矯正治療に最適な時期です。成長期を利用してあごの骨に働きかけることで、歯を抜かずに治療できるケースが多いからです。この時期を逃すと抜歯が必要になる確率が高まりますので、お早めのご相談をおすすめします。
ただし、個々の症状によって最適な治療時期は異なります。できるだけ歯を抜かない治療を実現するためにも、適切な時期での治療開始が大切です。
抜かなければならない歯を抜くのは仕方ありませんが、抜かなくても治療可能であれば、本来の歯を残すことが望ましいと考えています。
咀嚼(そしゃく)能力(咬む能力)と健康には密接な関係があり、最近の研究では「咀嚼(そしゃく)能力の低下が認知症のリスクを高める」ことも指摘されています。これからの高齢化社会では、自分の歯で咬めることが健康寿命を延ばす重要な要素です。そのため当院では、できる限り歯を抜かない治療と、そのための的確な判断や技術の向上に努めています。
当院では、まず歯を抜かずに矯正できる可能性を徹底的に見極め、最大限の工夫と努力を行います。これを実現するのは、個々の患者さまに対するていねいな診察・診断と、効果的な治療技術です。
主に以下の通りです。
当院では複数の検査データと個人の条件を総合的に分析し、個々の状況に合わせて、まずは歯を抜かずに済む治療方針を検討します。
患者さまのご希望も重要な判断材料です。「治療期間を短縮したい、審美性も考慮したいので抜歯も可」という方もおられれば、「どうしても抜きたくない」という方もいらっしゃいます。当院ではそうしたご希望も尊重し、可能な限り対応いたします。
当院では患者さま一人ひとりに最適な治療法をご提案いたします。
どのようなことでも構いませんので、ご相談ください。